毛穴

毛穴)毛穴

資生堂は、国内外問わず女性の肌悩みとして常に挙げられる「毛穴の目立ち」に関して科学的な解析を行った結果、以下の3つの特徴を明らかにしました。
1: 外観上の毛穴の目立ちは、毛孔部(毛の出口部分)周囲の「すり鉢状構造」に起因していること。(図1)


図1:目立つ毛穴の肌状態


2:この部分の角質細胞は、本来消失しているはずの核が存在している、いわゆる「不全角化状態(※1)」になっていること。

※1 不全角化:炎症や刺激などが原因となり、皮膚の細胞の分化・増殖が乱れ、角化の速度が異常に速まることにより、核が残ったままの不完全な細胞が肌表面に現れること。(正常な肌表面の角質細胞では核が消失している)

3:毛穴の目立ちと皮脂分泌量は相関しており、特に皮脂中に含まれる不飽和遊離脂肪酸の比率が毛穴の目立つ人ほど高く、これが不全角化の発生要因として働いていること。

 毛穴の目立ちに関してはこれまで未解明なことが多くありましたが、今回資生堂では、毛穴の皮膚特性を科学的に明らかにし、新知見として不飽和遊離脂肪酸の関与を見出しました。併せて当社のオリジナル原料である「アクアインプール」(POE/POPジメチルエーテル)に、不飽和脂肪酸による不全角化を抑える効果があることを明らかにしました。
 今後資生堂は「アクアインプール」を配合した、毛穴の目立ちを抑えるスキンケア商品の開発を進めていきます。

毛穴の目立ちとは
 毛穴の目立ちは、あらゆる年代の女性に共通した肌悩みです。若年層では皮脂過剰により、額や鼻などの毛穴が目立ちやすいと感じている一方で、加齢が進行するに従い、肌の水分量が減少し、ハリが失われることで、頬などの毛穴が広がり目立ちやすくなると実感しています。特に20〜30代の若年層の女性では、50%以上が「毛穴が大きく目立つ」や「毛穴が黒くつまっている」などの肌悩みを持っていることが、資生堂の調査で分かりました。(2002年実施 N=1781名)
 しかしながら、毛穴の構造や皮膚生理などの学術的研究や報告は、世界的にも非常に少ないのが現状で、毛穴の目立ちへの対応としては、洗浄効果の高い洗顔料の使用や、洗顔後に収れん(ひきしめ)効果のあるスキンケアでのお手入れ、またファンデーションで毛穴を隠すといった対策が主流となっています。

毛穴の目立ちの要因
 そこで資生堂では、毛穴の皮膚特性を解明するために、女性頬部の毛穴を立体カメラで拡大撮影し、目立つ毛穴と目立たない毛穴との構造上の違いを、詳細に観察しました。その結果、毛孔部に詰まった角栓(※2)の目立ちのみならず、毛孔部周囲に発達した「すり鉢状構造」が、外観上の目立ちの大きな要因となっていることを明らかにしました。

※2 角栓:スムーズに排出されない皮脂が毛穴に詰まり、そこに剥がれにくくなった角片やうぶ毛が混ざってできた小さな固まり。

 また、日本人および欧米人の20〜30代の女性約100名を対象に、毛穴の目立ちと毛孔部周囲の肌状態および皮脂との関係について、科学的な解明を試みました。その結果、毛孔部周囲のすり鉢状部分の角質層には、特異的に核の残存した細胞が多く観察され、すり鉢状部の角化が何らかの原因で正常に形成されていない、いわゆる「不全角化状態」であることを見出しました。
さらに、皮脂分析の結果、毛穴の目立つ人はそうでない人に比べて皮脂量が統計学的に有意に多く、その中でも特に不飽和遊離脂肪酸(皮脂中の代表的な不飽和遊離脂肪酸にはオレイン酸やパルミトレイン酸が知られている)の比率が高いことを明らかにしました。これは、日本人でも欧米人でも同様の結果でした。
 そこで、オレイン酸を実際に顔面皮膚に塗布したところ、塗布部位ではキメ(※3)が乱れ、肌が荒れた状態となり、有核細胞数が顕著に増加することが判明し、すり鉢状部の不全角化は、皮脂中の不飽和遊離脂肪酸が主因となって生じていることがわかりました。

※3 キメ:肌表面の皮丘・皮溝・毛穴の状態を示す。キメの細かい肌は、皮溝と皮丘がそろっている状態。

毛穴の目立ちへの対応策
 毛孔部に特異的に観察される不全角化を、正常な状態に戻す有効な物質を探索した結果、当社のオリジナル原料である「アクアインプール」に、皮脂の不飽和遊離脂肪酸による、不全角化誘発を抑える効果があることを発見しました。資生堂では、「アクアインプール」は保湿力が高く、水にも油にも溶ける汎用性の高い原料であることを、これまで明らかにしていますが、不飽和遊離脂肪酸による不全角化を抑える効果に優れることは、今回が初めての発見となります。本原料を配合したスキンケア製剤を34名の女性頬部に4週間連用塗布した結果、不全角化が抑制されると共に、肌のキメの乱れも改善され、視感評価によっても、毛穴の目立ちが抑制されたことが確認できました。
 今後資生堂では、この技術を応用して「アクアインプール」を配合した、毛穴の目立ちを抑えるスキンケア商品の開発を進めていきます。

 

2006年09月18日 01:24

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